それから後日気持ちを切り替え、Aの結婚式にも参加して力一杯楽しんで帰って来たのですが
その翌日に、母がR子さんからメールをもらったと言って見せてくれました。
冒頭を見たらただの挨拶かと思ったのですが、空白を空けてこんな事が書かれていました。
実は。
Tさん。プロフィール映像に使った写真を選ぶ時に、アルバムを見ながら昔を思い返して泣いていました。
お父さんとお母さんと三人で写っていた写真達を見ながら。
Tさんが言った自分には父親がいないと言った言葉は現在の事であって、しっかり胸にはお父さんの存在はあるんです。お母さんには本当に苦労な思いをさせていたからってよく話は聞いています。
ちゃんと愛されていた事も写真を通して実感していた事だと思います。
感謝していました。
私が家族に加わり、何か特別な事が出来る訳ではありませんが、ずっと支え合い尊敬しあえる気持ちを忘れず思いやりを大切にしていきます。
Tさん。自分の胸の内を見せないのはやっぱり家族の中で男としてしっかりお父さんの代わりを果たそうとしてます。
そんなプライドもあるみたいなのでなかなかお母さんには正直になれないかもしれないですけど、ちゃんと家族を思いやってますので心配しないで下さい。お母さんも零チャンもそのままでいて下さい。
きっとそれを望んでいると思いますから。
全てが彼女の言う通りなのかは分かりかねますが、私は彼女のあたたかく思いやりのある言葉に救われた気がしました。
母に黙って自分の携帯に転送して保護しておきました。
私は式当日に、R子さんから座席に置かれたカードでメッセージを受け取っていました。
あらためて!私と零ちゃん姉妹だねv私タチ同い年だから双子ちゃんだね!!
これからもどうぞよろしくお願いします。
全っ然似てないけどね(笑)
でも、こんなお姉さんができるのは悪くない気がします。
家族と受け入れられるようになるかどうかはまだ分からないけど、もしかしたら上手くやっていけるかも知れないと、今は思えます。
今日まで生きていて本当によかった。
もし、10年くらい前に自殺をしていたら私は兄の気持ちを知らず、理解しようともせず終わってしまっていました。
私はここに辿り着く為にも、きっと生き抜いてきたんだ。
今ならそう思えます。
お兄ちゃん。
もう久しくこんな呼び方もしていなかったけど、他に呼び方が思い付かない。
私は一緒にはしゃいで遊んでいた頃の事をちゃんと覚えています。
一緒にゲームをしたり、プロレスごっこをしたり、好きな食べ物を取り合いっこしたり、お風呂に入ったり、……他にも沢山。
母はおもちゃにして遊んでいる、なんてよく言っていたけど、もちろん手加減をしてくれたし、私はいつも楽しませてくれるあなたが大好きでした。
「何でお兄ちゃんとは結婚できないの?」
と、母に訊いたくらいだから、きっと大好きでした。
もう昔のように遊ぶことはできないし、
今も大好き……って言えるかどうかは分からないけど、私はあなたという兄が居てくれてよかった。
あなたが一番苦しくて大変な時に、幼くて支えになってあげられなくてごめんなさい。
よく病気をしていた上に、不登校なんかもして母に手を焼かせっぱなしで
自分だって構ってもらいたかったはずなのに、寂しい思いをさせてしまってごめんなさい。
でも、もう大丈夫だよね。
私と同い年のお姉さんを大切にして下さい。
そしてどうか末永くお幸せに。
これからそれぞれの家庭で違う道を歩んでいくけど、私もあなたを見守ることにします。
ちょっとバカなところもあるし、本当は泣き虫だけど、真っ直ぐで一途で一生懸命な事は私も分かっています。
でも、焼きそばにハマったら飽きるまでそれしか食べないとかいうのは止めなよ(笑)
奥さんに対してもそんなだったら許さないよ?
今はまともに会話ができなくても、お兄ちゃんが声を掛けてくれる日が来ることを私は待っています。
その時は何て呼ばれて、どんな話をするんだろう?
分からないけど、生きていればそんな日が来ることもあるかも知れないよね。
だから、その為にも私は生き続けます。
こんな事、恥ずかしくて直接言えないから、今はここだけに留めておきます。
そして今、私はこう思っています。
私は今まで何度も死にたくなるような鬱を繰り返し経験してきたし、実際未遂まがいの事も何度もしました。
でも、本当に死にたかったわけじゃない。
耐え切れない現実の苦しみから解放されたくて、少し逃げてみたかっただけ。
結果としてみんなに沢山迷惑をかけてしまって本当にごめんなさい。
でも、みんなのおかげで私は生きて居られた。
こんな私を見捨てずに見守ってくれた人、助けになってくれた人、みんなに私は感謝しています。
「世界の全ての人に平和を、そして平等に愛を」
なんてでっかい事は私には言えません。
でも、私の目に映り手の届く範囲に居る人と一緒の時間は大切にしたい。
お世話になったら素直に感謝の気持ちを伝え、また相手に何か力になれそうな事があったら、できる限りの事はしたい。
助けてくれた分、私も元気を分けてあげたい。
精一杯生きる事を楽しんで欲しい。
今なら素直にそんな気持ちが溢れ出てきます。
私は生かされ、生きるだけ。
だけど、そうして生き抜いてやがて果てた時に
どんな時でもいい、一瞬でもいいから
「
あの人は光っていた」
願わくばそんな風に誰かの心の片隅に残れる人間になりたいとひっそりと思います。
そうして私も手探りでも自分の道を歩いて行きます。諦めたりしません。
だから……
ごーごーにーにー!!!!
ですわよっ(*^▽^*)
【完】
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